僕の父は70代半ばですが、鹿児島県生まれで、いわゆる亭主関白。そんな家庭で僕は育ちました。
いつも口数が少なくて、口を開いても厳しいことばかり。子供にとっては近寄りがたい存在でした。
父とはまともに人生について話をしたことなんてほとんどないけれど、
僕がもう10年前、実家を出てからは、関係性が変わった気がします。
ぶっきらぼうにしか物事を言わない父ですが
毎年、律儀に僕に年賀状を送ってきます。
10年前のある正月に届いた父からの年賀状。
そこには、
「人間万事塞翁が馬。頑張ってな」
と書いてありました・・・
就職氷河期と言われた頃に就職をして、
なかなか良い待遇で働けなかった僕。
それでもめげずに身を粉にして、働き続けていた僕を見て、父がそういった言葉をかけてくれたのかもしれません。
父も大企業に勤めて、その中の荒波に揉まれ、いろいろ苦労して
仕事に対して疲れきっている姿を見ていたので、経験から語る言葉だなぁと心が震えた記憶があります。
「人間万事塞翁が馬」
何でこんなひどい目に自分が合うんだ、と思ったことが幸に転じることもある
何て運がいいんだ、と思ったことが後々悪い出来事を招く場合もある
ついつい日々の出来事に一喜一憂をしてしまいがちですが、
何事にもそういったプラスとマイナスがあるし
良い時と悪い時の波がある
人生はそういうものなんだと分かって過ごしていると
今というものが最悪でもないし、最高でもない。
でもそれがとても幸せな事であると感じられるようになります。
この言葉を深く噛みしめてから、僕はそんな目で日頃過ごしています。
明日から6月がスタート、父の日にまた手紙を贈ろうと、ふと思い出した今日でした。
(写真は2年前に帰省した際の写真。イラストタッチにしてみました♪)
人間万事塞翁が馬
投稿日:2017年6月3日 更新日:
執筆者:phd43905